人の人生を担う建築のやりがいについて、ハウジングオペレーションアーキテクツ株式会社が語ります。
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建築と土木は、「作るもの」に大きな違いがあります。この2つの違いは何を作るか、というところにあります。
建築とは「建築物を新設し、増築し、改築し、または移転すること」と建築基準法により定義されています。
ちなみに建築物とは、屋根と柱、または壁があり、人々が安全に利用できる場所や空間のことを指します。
具体的に言うと、戸建て住宅、マンション、ビル、スタジアムなどが建築物に当たります。
土木とは、「人が生活するために必要、または生活を便利にするためのものの工事」を指します。
具体的には、道路や橋、歩道橋、ダムなどが該当します。
上記を簡単にまとめると、「建築物以外の工作物・構造物の工事=土木」となります。
建築現場においても、土木の現場においても、工事をスケジュール通りに進め、安全に工事を進めるための管理を行う「施工管理」の仕事が重要であることには変わりません。
ただし建築と土木の各現場で施工管理として携わるには、それぞれ異なる資格が必要になります。
具体的に言うと、建築現場に携わるためには「建築施工管理技士」と呼ばれる資格が、土木の現場においては「土木施工管理技士」の資格が必要になります。
それぞれの資格についてどんな違いがあるのか、下記にて説明をしていきます。
建築現場で全体を指揮・管理するために必要な資格。建築施工管理技士には1級と2級の区分けがあります。この2つの担当業務に大きな差はありませんが、扱える工事現場の規模や受験資格に違いがありますので注意しましょう。
また、作業工程ごとの責任者である「主任技術者」や現場の全体を指揮する「監理技術者」になることも可能です。
さらに1級の場合は、担当業務の内容に制限はありません。
また、受験資格に関しては指定学科である大学を卒業したのちに、3年以上実務経験を積むことが必要となります。
最終学歴が高等学校の場合は、10年以上の実務経験が必要です。
2級の場合は主に中小規模の建築工事の管理を行います。さらに、2級建築施工管理技士の場合は監理技術者になれないという制限があります。現在は「請負代金4,000万円以上の建設現場には監理技術者を配属する」という決まりがあることから、4,000万円以上の建設現場を2級建築施工管理技士が担当することはできません。
また、2級の場合は資格自体が「建築」「躯体」「仕上げ」の3つに分かれているため、全ての業務を担当するためには3種類の試験に合格する必要があります。
2級を受験するためには、指定学科である大学を卒業したのちに1年以上の実務経験を積むことが必要です。また、最終学歴が高等学校の場合は3年以上の実務経験を積むと受験が可能になります。
河川や舗装、橋、港湾など土木工事に関わる現場で施工管理を行うための資格です。
この資格を持っていると、土木工事の現場で主任技術者や監理技術者になることができます。
土木施工管理技士にも1級と2級の区分けがあり、その内容に差があります。
1級は、全ての土木工事で「主任技術者」と「監理技術者」の両方に選任されることができ、全ての土木工事で施工管理や安全管理の業務に従事できます。
受験資格に関しては、建築施工管理技士と同様、指定学科である大学を卒業したのち、3年以上実務経験を積むことが必要となります。
最終学歴が高等学校の場合は、10年以上の実務経験が必要です。
2級の場合、1級とは資格形態が異なっており、試験の内容が「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3種類に分かれています。当然のことながら、合格した分野の現場においてのみ、主任技術者としての施工管理が行えるようになります。
また、建築施工管理技士と同様、請負代金総額4,000万円以上で発注を行なった場合には、現場に監理技術者を設置する必要があるため、大規模な現場を2級土木施工管理技士が担当することはできないことになります。
受験資格については、指定学科である大学を卒業したのち、1年以上の実務を経験することが必要です。また、最終学歴が高等学校の場合は3年以上の実務経験を積むと受験が可能になります。
また、土木施工管理技士においては、1級・2級ともに合格者には社会保険労務士の資格が与えられます。
似た意味に感じる「建築」と「土木」についてその違いと、施工管理における資格の概要について説明してきました。
2つの違いが明確になったでしょうか?
加えて、それぞれの現場で施工管理を行うためには資格が必要。中でも1級・2級の区分があることは共通していますので、工事の種類や規模により、どの資格が必要か判断すると良いでしょう。
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