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【設計士の本音】情報収集の効率化で生産性向上

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建築分野での生産性の向上が求められています。情報収集やカタログ請求などが作業の手間になっているからです。 野原ホールディングス株式会社が行った調査からも、生産性の向上が設計士の課題になっていることが分かります。分かっていても実践できていない「生産性の向上」。

本記事では、アンケート結果から設計士の分野で何が課題となっているのか、生産性を向上させるためにBIM活用を進めるべき理由を考察します。 またBIMobject(R) Cloud Solutionを活用する方法も解説いたします。

【情報収集が課題】アンケートの結果から見る設計士の本音

野原ホールディングス株式会社が、設計士1,106人に「設計士の本音調査」を実施しました。これは、インターネット調査によって、2019年8月に行われたもので、効率化すべきだと思う業務や面倒だと感じる業務について、調査したものです。 アンケート結果からすると、約5割の設計士が、「建材情報の収集」において、効率化が求められると感じしています。

また資料作成に関わる業務が面倒だとの回答も多くなっています。例えば、カタログを取り寄せたり、顧客へのプレゼン資料作成などです。これらの業務が日常の設計作業の時間を圧迫しているのです。 厚生労働省の調査では、建築業界は一般の業種よりも労働時間が長く、年間の出勤日が多いことも特徴です。アンケート結果を受けて、情報収集の効率化が必須であることが分かります。業務の効率化は、働き方改革に必要であり、また設計士など建築業界で働く方の環境を整えることにつながるからです。

アンケート結果:
https://prtimes.jp/a/?f=d19866-20191023-8657.pdf
https://prtimes.jp/a/?f=d19866-20191023-6723.pdf

調査結果から見る3つの要点

調査結果から見る、3つの要点を見ていきましょう。

項目別にさらに詳しく説明いたします。

1:情報収集の効率化が急務

効率化したいと設計士が感じている業務は、情報収集に関わるものが多くなっています。 アンケート結果から、効率化したい業務の上位になっているのは、下記のものです。

参照元:野原ホールディングス株式会社/設計士の本音調査_結果[pdf]
https://nohara-inc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/10/191023_02.pdf

結果からも分かるように、「情報収集」にまとめられる業務が多くなっています。設計士は設計図面の作成以外の業務にも、多くの時間がかかっていることが調査結果から理解できるでしょう。

新しい建材などの情報を集めることは必須ですが、時間がかかればかかるほど後の工程に影響します。つまり情報収集に時間がかかることは、本業である設計図の作成にも影響を与えるのです。情報収集の効率化が求められることは明らかです。

2:Webでの情報収集率が低い

建材などの情報を得るために、実践していることにはオフラインで行動すべきものが上位になっています。 実際には、

これと比較して、Webでの情報収集は23.8%と低い値になっています。 建材などは、実際に目で見たり、肌触りを直接確認したりしたいものですが、情報を集めるのにWebがあまり活用されていないことがアンケートから明らかになっているのです。

※参照元:野原ホールディングス株式会社/設計士の本音調査_結果[pdf]
https://nohara-inc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/10/191023_02.pdf

日常生活で何でもWebで情報が集められる時代にあって、これほどWebを活用して情報収集が行われていないことは意外な結果です。情報収集にWebが活用されていないことも、作業の効率化を進める余地があることを明らかにしている要因です。

3:メーカー対応に時間がかかる

メーカー対応に時間がかかることも、設計士の課題です。 メーカーからの営業やカタログの取り寄せなどは、手間がかかるだけでなく、自分の都合で動けない業務だからです。

相手の予定に合わせて、時間を調整する必要があります。カタログを取り寄せるなどの工程も、すぐに情報が手に入るなら、大きな時間短縮となるでしょう。 自分が計画した時間通りに、業務が進まないなら、他の工程にも影響が出るので大きな課題となります。どの業務も設計士に必要ではありますが、時間がかかるので、面倒だと感じるのです。

設計分野におけるBIM活用

建築設計の分野で、効率化を進めるのに、BIM活用が必須と言われています 。 プロジェクトの前段階である設計で負荷をかけて、設計内容を充実させることがポイントとされています。このために、BIM活用が必要となるのです。

BIM導入状況についての設問では、全体のBIM導入割合は「導入済みで活用中(17.1%)」と「導入済みだが未活用(12.9%)」を合わせて30.0%でした(図1)。事務所の形態としては、総合設計事務所がBIM導入済みの割合が高くなっています。引用元:http://www.njr.or.jp/list/01277.html

建設プロジェクトの生産性を向上させるために、BIMを使って設計企画段階で建材情報を収集することを可能にします。

「BIMobject(R) Cloud Solution」の特徴

野原グループが運営している、「BIMobject(R) Cloud Solution」の主な特徴を説明いたします。

・24時間いつでも好きな時に利用できる
・世界で1400社以上のメーカーやブランド製品のBIMオブジェをダウンロード可能
・不明点がある場合でも「BIMobject(R) Cloud Solution」を通してメーカー担当者に問い合わせ
・最新の掲載情報
・設計画面上で建材情報を収集

世界の建材メーカーのBIMコンテンツを掲載しているので、いつでもデータを参照できます。BIMを使って3D設計をしたり、三次元で建設プロセスを管理するなどでき、建築家や設計者などにオブジェクトデータを提供しています。

国が進めるデジタル化

設計士が業務を効率化させるために、業務をデジタル化させることが解決策として挙げられていました。実は政府も、Society5.0としてITの活用を推進しています。実際に、建設分野の制度改革として3次元データの活用を明示していたり、建築関係手続のオンラインによる簡素化などインフラ管理の高度化を推進する方向性が示されています。

建築分野での生産性向上には、BIMの活用が欠かせません。BIMモデルでは、1つのモデルを構成するデータが連動しているので、1つを修正すると他のすべての図(平面図、立面図、断面図など)が修正されます。図面作成の省力化や現場での手戻り削減が期待されています。

設計段階で質が高いものにしておくことに、BIMは欠かせない存在なのです。設計を確実にしておくことで、後の工程すべてが効率化できると言っても過言ではないからです。今後のBIM活用が期待されます。

まとめ

アンケート結果を通して、建築分野での効率化が求められていることが分かります。それも、設計士が設計以外の業務で、特に情報収集の段階に時間を割かなければいけないからです。情報収集をWebで行うことや、BIMを活用して省力化することは、プロジェクト全体の効率化につながります。

国が進めている業務のデジタル化に、BIMの活用は大きな助けとなります。設計段階で負荷をかけ、精度を高めることによって、プロジェクトを効率化させるからです。BIMを活用している事業者はそれほど多くありませんが、今後活用している業者が増加し、建築業界の業務向上が望まれるのです。

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