人の人生を担う建築のやりがいについて、ハウジングオペレーションアーキテクツ株式会社が語ります。
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仕事をしているうえで、やはり品質には人によって左右されることも少なからずあるようです。
しかしこと建築においては、その左右が顕著に表れてしまうと問題が発生することも。
建築業界は一部職人の匙加減というイメージがありますが、そのような曖昧なものではなくこれからは「技術の見える化」が必要とされています。
そこでここでは、「東洋経済ONLINE」で取り上げられた「施工品質が「人」によって左右される大問題」をもとにどのような問題があるのか?
また「技能の見える化」について解説していきたいと思います。
2019年4月から運用が開始された建設キャリアアップシステム(CCUS)で注目された、「技能の見える化」。
これは、個人の技能を4段階で評価するとともに専門工事会社の施工能力の見える化するというものです。
現状、国土交通省の外郭団体「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」への電話相談「住まいるダイヤル」の6割以上が、住宅トラブルに関する相談で、そのうち7~8割が何かしらの不具合とされています。そして近年では、年間相談数は増加傾向にあることから、導入の後押しをしていることがうかがえます。
参照元 国土交通省[pdf]
(https://www.mlit.go.jp/common/001266697.pdf)
これまでの「技術の見える化」は、さまざまな資格制度によって優秀な技能者を選別してきたようです。
一般的なプロダクトと違って建物は現場ごとの一品生産とされ、その品質は現場に関わる労働者の力量に左右されるとのこと。
そのため、例えば建設業法で定められている施工管理の技術責任者となる国家資格「施工管理技士」がそれにあたります。
ちなみに、2015年の総務省「国勢調査」によると、「建築大工」の割合は建設技能労働者約330万人の1割に当たる35万人としており、建築工事業の許可業者数は、2018年3月末で15万社。
参照元 東洋経済新報社
(https://toyokeizai.net/articles/-/277589#:~:text=住宅の新築やリフォーム,15万社である。)
このなかから優れた技能者を見つけるのは非常に困難だとされていました。
CCUSでは、国の資格制度などに基づいて4段階で技能レベルを評価。IDカードを色分け表示するなどで、その人の持つ技能を分かりやすく確認することができます。
そのため、優れた技術者をすぐに見分けることができますし、技能者側からしても、カードに登録された就業履歴や保有資格などのグレードを雇用主にもアピールすることができ、より良い待遇を目指せることもできるようです。
システム利用によるメリット 現場経験や保有資格が業界統一のルールでシステムに蓄積されることから、十分な経験を積み、技能の向上に努める技能者が適正に評価され、それを通じて処遇の改善につながる環境を整えていきます。 また、建設業退職金共済制度における証紙の貼付状況が確実かつ容易になるとともに、技能者・事業者がそれぞれ就業実績や資格取得などの状況を確認することを通して、更なる技能の研鑽や資格の取得につなげていくことが可能になります。 さらに、建設業を一旦離れ再入職する際に、離職以前に習得した資格・研修や現場経験を客観的に証明できるといった活用が期待されます。 技能者を雇用する専門工事業は、雇用する技能者の水準を客観的に把握できるとともに、その施工力をアピールすることが可能となります。人材の育成に努め、優秀な技能者を抱える専門工事業者は、これを発注者や元請企業にアピールすることにより、受注機会の拡大につなげていくことが期待できます。
引用:国土交通省「建設キャリアアップシステム」 http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_fr2_000033.html
さて、経験や技能に応じて評価が変わる「CCUS」カード。
どのような基準と色で分けられるのでしょうか。国土交通省資料「建設キャリアアップシステムの構築」の内容を参考に以下まとめてみました。
■「技能者の能力評価の対象」上記を以下と組み合わせて評価します。
※レベルの内容は目安です
※各レベルによって低い順から「白」「青」「シルバー」「ゴールド」と色分けされます。
ちなみに、レベル4は登録基幹技能者を基本とするようですが、ほかに挙げるとするなら鉄筋、とび、型枠、機械土工の4職種のみとされています。
ちなみに、上記にある登録基幹技能者制度は2014年に全国中小建築工事業団体連合会より作成。しかし、その評価基準づくりにはまだ途中とのこと。
そのため、先ほどから解説しているCCUSと連動したレベル判定は現在は暫定的な取り決めです。本格的ま実装となるのは2020年となる見通しとされています。
課題としては、CCUSにできるだけ多くの技能労働者に登録してもらうこと。
発注者や技能者を雇用する側としては、彼らの持つ資格などをできるだけ把握する環境が必要ですし、雇用側もアピールするツールとして利用することが双方にとって、選択肢の幅が広がるとことが言えます。
また、参考にしているこちらの記事では、免許書やマイナンバーのように普及することが今後の肝となるだろう、と述べています。
ただし問題なのが、技能労働者がCCUSに登録するメリットが分かりにくいという意見もあり、事前登録が始まった去年から2019年3月末で登録者数は約1.7万人程度。
参照元:建設キャリアアップシステム/20210316_運営協議会第8回総会資料[PDF](https://www.ccus.jp/files/news/20210316_運営協議会第8回総会資料.pdf)
この評価制度のメリットが実感できるまでには、いかに利用環境を整えるか次第とされています。
そこで注目されているのが民間システムとの連携(API連動)です。
現状、CCUSの普及を進めているのが全国建設労働組合総連合(全建総連)なのですが、全建総連会員の現場は小規模の為パソコンを利用した入退場端末がなかなかに難しいそう。
そのためスマートフォンなどで簡単に管理できるアプリの利用が不可欠であり、すでにその開発も終えているとのことです。
そこで開発されたのがEasy Pass。
ボックス型の装置に電源をつなぐだけで設置できるというもので、IDカードを読み取りクラウドサーバでデータを管理。CCUSともデータ連携できる仕組みです。
本格的な展開はまだですが、現在は鹿島建設で試験運用中。熊谷組や大成建設といった業界大手よりも打診があるとのことで、建設業界へ浸透していくのはこれからだとされています。
「技能の見える化」が今後どのように普及するのか。
おそらくは、利用者にとってメリットが分かりやすいこと、利用しやすい環境であることがキモとなります。
また、CCUSが普及することによって、「技能の見える化」が進むことで例えば「ゴールドIDカード保持者募集」とすることで優れた技能者を見つけることも容易になるし、反対に事業者側もそれをアピールすることでお互いウィンウィンの関係が作れるのではないでしょうか。
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